2週間自粛中のIちゃんからの手紙

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「かんせんして、みなにめいわくをかけてしまっては今までの今までの生活と人のつみかさなりがいみがないので、今はこうしているしかすべがありません。」―― 関係者に接触者がいて、念のため外出を控えているIちゃんから、素敵な手紙が届きました。

私たちと一緒に、桜本のお弁当工房や、地域活動センター「マナ」で活動してきたIちゃん。しかし残念ながら、関係者に感染者の接触者の方がおらられるとのことで、念のため2週間お弁当工房をお休みし、今はグループホームで自粛生活をしています。

そんなIちゃんから、先日、長文のお手紙が届きました。その3枚目、ノートの切れ端に追加された手紙には、新型コロナの報道・発表に不安が募る心を、自分自身で勇気づけるような文章が綴られていました。本人にご了解いただき、ご紹介します。

こんなメモですみません。同じレターセットはつかってしまって。こうして私たちは人とのつながりをもって生きて行くんですよね。今はコロナウィルスでみんなつらいですけど、これをのりこえてみんな、またたのしい元どおりでの生活がもどって来ることをみなさまねがっています。そう、みんなだれもが。今はこうして、みんな部屋の中ですごすしかないけど、先の見えない新たな未来のために、こうして手と手をとり合って生きていくしか今はやるすべはないけど、こうして、ウィルスにまけてしまいかんせんして、みなにめいわくをかけてしまっては今までの今までの生活と人のつみかさなりがいみがないので、今はこうしているしかすべがありません。新たな見えぬ未来のためにがんばりましょう。そして、キムチ、ありがとうございました。またよかったら色々と。いつかお茶を一緒にのみましょうね!!!!!

この手紙は、Iちゃんが私たちと出会い、いろんな人とつながる中で、自分が一歩一歩 歩んできたことを確かめるような内容の手紙でもありました。しかし今、小さな福祉施設でも、利用者の集団感染を恐れ、どんどん利用が制限されています。そのような中で、事態を受け止められなかったり、心がしぼんでしまったりしている人も少なくありません。

Iちゃんが手紙の中で「今までの今までの生活と人のつみかさなりがいみがないので」と書いてくれたように、この新コロナによって、彼女たちの一歩一歩進めてきた歩みや、この地域で紡いできた繋がりを、途切れさせてしまうことは避けなければなりません。現在は自粛要請に市民が協力しなければならない段階ではありますが、私たちもこれから新たな方法を模索し、利用者さんやスタッフの感染リスクをできるだけ小さくする対策を講じて、なるべく利用制限せず みなで歩み続けられるような道を、考えたいと思っています(M)